破妖の剣外伝 天明の月／前田珠子

天明の月 破妖の剣 外伝 (コバルト文庫 ま 2-119 破妖の剣外伝)

本編完結後のまあまあ気楽な短編を2編収録。厚みと文字組はお察しください。
それはさておき、鎖縛がいったいなにをしたってんだよォ！
いえ、いつぞやは酷いことしてますが。にしたってなんだかなあ。あ、鎖縛メインの話ってわけじゃないです……。
にしても、長年主人公カップルをそばで（？）見てきた人間には、なかなか心臓に悪いですね。そうだったこいつらくっついたんだった。慣れねえ。

口絵の裏、とてもすてきなイラストだと思いました。なるほどこういう表現かー！　やられたなあ！！

私は君を泣かせたい(1)／文尾文

私は君を泣かせたい 1 (ヤングアニマルコミックス)

こんなタイトルだからもっと「実は腹黒優等生、素直ヤンキーを泣かせるために暗躍跋扈」って話かと思ってた。違った。
これはこれで可愛い百合……、うーん、というかまだまだ友情ものの域は出てないかなー。それも影響しているとは思うけど、内向的すぎない（彼女と彼女のふたりだけに終始しない／閉じ込もらない）雰囲気はとても好み。羊ちゃんかわいい。

バロック 欠落のパラダイム／上田信舟

BAROQUE 欠落のパラダイム 新装版 上巻

BAROQUE 欠落のパラダイム 下巻

☆5
原作ゲームに興味はありつつも（こわそうだし難しそうだし早晩投げるわと思って）未プレイですが、少し用語を耳にする機会があって、特に「神経塔」なることばがやたらと好きだったのです。漫画なら読めるかなあ、上田信舟のゲームコミカライズなら損はしないしな、とずっと思っていたのでした。新装版発売おめでとうございます。少々wikipediaなども参照しつつ読了。
思ったよりはグロくもなく、かわいいなあとほのぼのするシーンもあり——まあこういうところはこの作者の味ではある。「なかなかわかりにくい漫画」とカバー下にはありましたが、そんなでもなかったかなー。まあもともと全部説明されてしまうより少し謎かけを振られるほうが好みってなんだけど。
ラストシーンは胸が熱くなりますね……。特に上級天使と天導天使のやりとり、あれ原作にあるのかないのかわからないですけどすごく好きです。「変な姿勢で首が痛い」、笑っちゃったよ。
触れた世界がそのままで、でも少しだけ変わって、続いていくのは、とても嬉しい。